2008年1月9日水曜日

ブット氏長男が会見、政界入りは大学終了後

暗殺されたブット氏の長男が会見 政界入りは大学修了後

ロンドン(CNN) 昨年末に暗殺されたパキスタンのブット元首相の息子で、同氏が率いていた野党・パキスタン人民党(PPP)の共同総裁に選出された長男ビラワル氏(19)は8日、当地での記者会見で、英オックスフォード大学を修了後、祖国で全面的に政界入りする意向を明らかにした。
PPP総裁就任以来初の本格的記者会見に臨んだビラワル氏は、党がブット氏の「血統」維持を重視した結果、自身が総裁に任命されたと説明。勇気があった母親に敬意を示し、母親の死によって自身がより「強くなった」と語った。

来月18日に延期された総選挙には、PPP共同総裁に就任したブット氏の夫、アシフ・アリ・ザルダリ氏が出馬する予定だが、ビラワル氏は立候補しない。

事件後に身の危険を感じたことはないかとの質問に対し、ビラワル氏は「私生活が心配」と答えた。同氏はまた、過激思想への最良の対処法は、ムシャラフ大統領による「独裁政権」を終わらせることだと発言。「独裁政権は過激思想を助長した」との見解を示すとともに、独裁政権を支持していると米国を批判した。

ザルダリ氏はブット氏が事実上の亡命生活を送った関係で、ドバイや英国での生活が長い。現在はオックスフォード大キリスト教会カレッジで歴史を専攻しており、修了まであと3年かかる。

ザルダリ氏は、パキスタン国民の支持を得ることができないとの指摘を否定。また、PPP総裁を祖父の代から継承することと民主主義は矛盾すると思わないかとの質問に対し、それは来月の総選挙で有権者が判断することだと切り返した。また、母親ブット氏の生前のことば「民主主義は最良の報復」を、声を張り上げて強調した。

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