2008年1月23日水曜日

簡裁判示、風俗店女性にかみつく

風俗店女性に判事かみつく 示談成立後、依願退官

 (朝日)大阪府枚方市の枚方簡裁の判事(60)が昨年10月、神戸市の風俗店で女性店員にけがをさせていたことがわかった。強制わいせつ致傷容疑で兵庫県警から神戸地検に書類送検されたが、女性側に謝罪して示談が成立したため、地検は翌月に不起訴処分(起訴猶予)とした。判事は依願退官し、簡裁を管轄する大阪地裁に「申し訳ないことをした。深く反省している」と話しているという。

 大阪地裁などによると、判事は休日の昨年10月6日夜、神戸市内の風俗店で、20代の女性店員の唇をかんでけがをさせ、無理やりサービスを超えるわいせつ行為をしたという。女性側から告訴され、兵庫県警が神戸地検に書類送検した。

 その後、判事が女性側に謝罪し、約170万円を支払うことで示談が成立。神戸地検は11月6日に不起訴処分とした。大阪地裁は「裁判官としての倫理や品位に問題がある行動」として口頭で厳重注意し、判事は同16日に依願退官した。

 懲戒処分にしなかった理由について、地裁は「示談成立や不起訴処分などを総合的に判断した」としている。佐々木茂美所長は「法を順守し、適正に執行すべき裁判官がけがをさせたことは誠に遺憾」とコメントした。

 判事は1968年に裁判所事務官になり、88年に書記官から簡裁判事に任官。06年3月から枚方簡裁で民事訴訟や調停を担当していた。簡裁判事は司法試験の合格者でなくても、法曹関係者でつくる委員会の推薦や試験をへて選ばれる

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