2008年1月11日金曜日

「援交狩り」の少年1人に無期懲役判決

「援交狩り」の少年1人に無期懲役判決 地裁小倉支部

 (朝日)北九州市門司区の門司港で昨年1月、「援交(援助交際)狩り」と称して福岡県飯塚市の男性(当時30)を襲い、海に転落させて水死させたなどとして、強盗致死と強盗未遂の両罪に問われた山口県内の3人のうち1人の少年(19)に対し、福岡地裁小倉支部の重富朗裁判長は10日、「犯行は悪質で、事後も救助の意思はなく、人命の尊さに対する配慮が全く欠けている」として、求刑通り無期懲役の判決を言い渡した。

 判決によると、少年は他の元少年2人(いずれも20)=強盗致死などの罪で起訴=やおとり役の少女(16)=中等少年院送致=と共謀。少女がツーショットダイヤルで呼び出した男性を特殊警棒で殴ったり、金属バットで脅したりして追い回し、海に転落させ、水死させた。他にも同様の犯行を繰り返していた。

 重富裁判長は、少年が遊ぶ金欲しさに犯行に及び、事前に現場を下見していたことから「犯行は計画的で動機も身勝手」と指摘。さらに、おぼれた男性を救助しようと服を脱ぎ始めた元少年2人を少年が制し、119番通報をするなどの救助行為を行わなかったことから「事後の情状も極めて悪い」と強調。「未成年であり、反省していることを考慮しても、酌量減刑は相当ではない」と述べた。
 少年は公判で起訴事実を認めていた。少年の弁護人は、控訴するかどうかは「本人と相談して判断する」と話している。

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