2008年2月27日水曜日

グッドウィル、天引返還「不十分」 厚労省が指摘

グッドウィル、天引き返還「不十分」 厚労省が指導

 (朝日)グッドウィル・グループの派遣会社が給料から長年違法な天引きをしていた問題で、返還作業が進んでいないことがわかった。対象者は100万人、返還金は合計43億円に上るが、昨年12月末までに返金できたのは14万人、23億円にとどまる。厚生労働省は「取り組みが不十分」として、昨年11月に返還の徹底を指導している。

 違法な天引きは日雇い派遣業界で横行しており、ほかにも返還が進んでいない業者があるとされ、業界全体に返還の徹底が求められそうだ。

 グッドウィル・グループでは、子会社で日雇い派遣大手のグッドウィルが、昨年4月まで派遣1回あたり200円を「データ装備費」として天引きするなど、違法な天引きが行われていた。

 労働者側は過去に払った全額の返還を求めているが、グッドウィルは昨年6月、未払い賃金の請求権の時効を理由に過去2年分に限って返還すると発表。ヤマト運輸のメール便で、派遣労働者に返還手続き書類約78万通を発送した。

 ところが住所が把握されておらず、書類が届かない労働者が続出。返還額が少ないため手続きしない人もいて、大量の未払いが残っている。厚労省の指導を受け、グッドウィルは今月になって派遣労働者全員に電子メールで連絡するなど、返還作業を強化している。

 グッドウィル・グループは「過去2年分については全額を返金できるよう努力したい」としている。ただ、2年より前の返金は拒んでおり、労働者が全額返金を求めて東京地裁に提訴している。

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